世界が終わる夜に

 成人式の話。
 
 昨日一昨日は成人式だったそうで、振り袖を着た女の子を電車のなかでたくさん見た。普段、街行く人はみんな年上に見えているので、この子たちはみんな僕より年下なんだと思うと、少しびっくりした。

 節目の年には「将来の夢は?」とか「10年後、どんな自分になりたいですか?」とか、よく聞かれる。僕はいつもいい返事が出来ない。でも、できることなら、いつまでも答えが見つからないままでいたいなと思う。迷ったり悩んだりすることは疲れるけれど、それが全然無いのもまた寂しい。